エレベーターのリニューアル工事をしないといけないけど、建物の入居者に高齢の方や足が不自由な方がおられるので、どうやって対応すればよいか悩んでいるといった声を、管理組合の理事の方やオーナー様からよく聞きます。
今回は、エレベーターのリニューアル工事時に、入居者さまへの対応事例についてよくあるご質問をもとに、まとめています。
建物の入居者の方へ出来るそれぞれの立場の対応事例として下記の4つになります。
エレベーター業者で行える対応事例
事前に工事の日程を調整する
工事の日程や工程表の作成などは、エレベーターの工事業者にて行います。
事前にお打合せをさせて頂いて、その建物のご利用状況に合わせて工程を組んでいきます。
よくある事例として、マンションなどは夜間の工事は難しいので、平日の昼間に工事を組むことがほとんどになります。
テナントビルなどの場合は、テナント様が休みの大型連休に合わせたり、夜の工事も可能な場合は、昼夜2交代制で工事の予定を組む場合もあります。
会社などの事務所ビルの場合は、できるだけ平日に出来ないのは困るので、土日を工事期間に含んで欲しいといったケースもあります。
それぞれの建物の用途にあった内容で工事日程を組んで行きます。
掲示・ポスティング・理事会でのご案内 などの打合せ
管理組合様や建物のオーナー様との事前打ち合わせが終わったら、入居者やテナント様へのご案内が必要になってきます。
おおよそ工事の始まる1ヶ月前には、工事日程の掲示やポスティングといった事をさせて頂きます。
また大きな分譲マンションなどの場合は、ご要望があれば事前説明会を開いて入居者の方への周知もさせて頂いています。
入居者様でできる対応
入居者さまで出来る対応事態はそんなに多くありません。
工事の日程を確認頂いて備えて頂くことになるのですが、
もしご自身やご家族の方が、足が不自由で階段の昇り降りが出来ないといった場合は、下記の事をご検討頂く必要があります。
工事期間中にできるだけ外出しないようにする
エレベーターの工事中は、エレベーターのご利用が出来ません。
もしお住まいのマンションに1台以上エレベーターが設置されているのであれば、問題がないかも知れません。
しかしエレベーターが1台しかないといった場合は、できるだけ外出をしない対応をとって頂く必要があります。
よくある対策としては、
・事前に食料や必需品などの購入しておく
・外出する予定を調整する
・家族などに買い物を依頼する
などです。
デイケアの日程調整
ご高齢で足の不自由な方の場合、デイケアを依頼されている方も多いかもしれません。
車椅子の方などは、エレベーターが使えないのでおそらくデイケアにも行ってもらう事ができません。
その工事期間中のデイケアの予定などはキャンセルしてもらうか、
ホテルや親族の方のお家から通ってもらうなどの調整が必要となってきます。
思い切って工事中は、ホテルを借りたり旅行に行く
家に閉じこもっているというのも1つの手ですが、思い切って旅行に行ったり、近くのホテルを借りるという方も中にはおられます。
エレベーターが使えず、階段の昇り降りが苦痛になるのが分かっているのであれば、思い切って旅行などに行ってしまうのはいかがでしょうか?
管理組合やオーナー様側で出来る対応
管理組合やオーナー様で出来る対応としては、入居者の方にエレベーターが使用できない状況をいかに協力してもらうかという事になってきます。
クレームが出そうな入居者の方がおられたら、事前に個別に説明をしてもらうといったことや、
・非常階段の踊り場に休憩出来る場所を設ける
・学生のアルバイトに荷物運びをお手伝いしてもらう
といった事例があります。
当社で行った対応事例まとめ
実際に当社のお客様が行われた入居者の方への対応事例としては、下記のようなものがあります。
・非常階段の踊り場に休憩出来る場所を設ける
・学生のアルバイトに荷物運びをお手伝いしてもらう
・旅行にいく
・座ったまま階段を昇り降り出来る機械の導入
持ち運び型の階段昇降機のようなもので、階段にすわり介助者が操作し昇り降りして頂く事が出来ます。
ただ実際昇降する速度がかなり遅いので、停数が多い場合は実用的ではあまりありません。
以上がエレベーターのリニューアル工事時に入居者様にできる対応の事例でした。
入居者側で対応してもらう場合や、管理組合やオーナー様側でできる事例などそれぞれあることが分かって頂けたと思います。それぞれの立場や場面にあわせて話をすることが一番大切になってくることが分かって頂けたと思います。
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