みなさんは 戸開走行保護装置 をご存知でしょうか。
エレベーターの安全装置の一種で、専門用語では「CUMP」と呼ばれます。
みなさんがエレベーターを安全に利用するために重要な装置です。
今回は、この装置について学んでいきましょう📝
戸開走行保護装置とは?
そもそも戸開走行保護装置とはなんでしょう。
簡単に言えば、万が一扉が開いたままエレベーターが走行してしまった際に、それを抑制する装置 です。
エレベーターにはもともと、扉が開いているときはエレベーターが動かないようにする安全機能が備え付けられています。その電気的なブレーキに加え、機械的に独立したブレーキをかけるのか戸開走行保護装置なんです😎
巻上機のしくみ
巻上機をみてみましょう。モーターとブレーキはそれぞれここにあります。
エレベーターは、モーターを固定していたブレーキが開くことでモーターが回り、シーブが回転することで昇降します。
ブレーキをかけるときは、ブレーキがモーターを締め付けます。
モーターは電気が通っていないときには力が入っていない状態です。
そのため、エレベーターはおもりに引っ張られてズルズルと上に動いてしまうのです💦
エレベーターのブレーキがしっかり閉まっていなかったり、ブレーキに油が付着して滑ってしまったらエレベーターは勝手に動いてしまうということです。
エレベーターに乗り込もうとした瞬間、急に動き出すなんてことがあったら怖いですよね😨
そこで開発されたのが 戸開走行保護装置 なんです。
戸開走行保護装置の動き
戸開走行保護装置はロープを直接挟み込んで緊急停止させます。
実際にどのような動きをするのかみてみましょう👀
エレベーターの扉を開けた状態で、ブレーキを手動で開放してみます。
するとおもりに引っ張られてロープをかけたシーブが回りだしました。
エレベーターが上へ動いています。
と、その瞬間戸開走行保護装置がロープを挟み込みました。
ロープを挟み込んだことにより、エレベーターの動きも止まりました。
このように戸開走行保護装置を取り付けて二重ブレーキにすることで、メインのブレーキが機能しなくてももう一つのブレーキで緊急停止ができるようになります。
戸開走行保護装置が付いているのと付いていないのとでは安全性に大きな差があることをおわかりいただけたでしょうか🤗
ちなみに戸開走行保護装置が付いているエレベーターにはこのようなステッカーが貼ってあることがあります。
みなさんもエレベーターに乗った時は探してみてくださいね✨