みなさんはエレベーターに乗っていて不思議に思ったことはありませんか?
どうしてエレベーターは目的階で段差無く到着するのでしょうか。
通常エレベーターは、カゴ床と乗り場の地面はピッタリと合わさって段差がありませんよね。
どうやったらそんなことができるのでしょう🤔
誰もが気になるそんな疑問にお答えして、今回はエレベーターが段差無く停まるしくみをご紹介します。
階数を把握する
ではさっそく機械室へ行きましょう。
新しく取り付けたエレベーターは、まだこの建物の昇降行程が何メートルあるのか、何階建ての建物なのかがわかっていません。
これでは階に停まることすらできませんね💧
エレベーターには「階高測定」という機能がついています。
「階高測定」をすることで昇降行程が何メートルで何階建てなのかを制御盤に読み込ませるのです。
では実際に「階高測定」をやってみましょう。
エレベーター塔内の一番下から一番上までエレベーターを動かします。数回往復し、制御盤に学習させます。
モーターには「エンコーダー」という機器がついています。
「エンコーダー」でモーターの回転数を見ることで、回転数からエレベーターがどれだけ走ったかを導き出すことができるのです。
(正確にはエンコーダーからの信号で学習しています。)
「階高測定」を終え、昇降行程が何メートルで何階建てなのかが分かりました。
これで減速をかけて階に停めることができるようになりました。
ですが、どこが着床位置なのかはまだ分かっていません。
着床位置を把握する
続いてかご上へ行ってみましょう。
エレベーターには「着床センサー」というエレベーターが階に来た時に位置を教えてくれる装置がついています。
カゴには2つのセンサーが取り付けられています。
左についているのがドアゾーンを感知するセンサーです。
このセンサーが動作しているところであれば、どの場所でもドアを開くことができます。
右についているのが位置を感知するセンサーです。
塔内にはプレートが各階に設置されています。
このプレートをカゴについている2つのセンサーが噛み込むと、着床位置だと判断してそこで停止するのです。
検証
ではプレートをずらすと着床位置も変わるのか、検証してみましょう。
プレートを10mm下げてみる
結果
プレートををいじった10mm分、段差ができました。
3階のプレートはいじっていないので、段差はできていません。
プレートを戻してみる
プレートを10mm分上げ、元に戻してみましょう。
結果
段差は無くなり、再びピッタリと停止しました。
まとめ
エレベーターが段差無く停まるのはなぜか。
それは、
機械室にある「エンコーダー」で判断し目的階に到着する手前で減速をかけ、
「着床センサー」で位置を把握することでピタッと停めているから。
ということが分かりましたね!
Youtubeの動画ではより分かりやすくなっているので、ぜひそちらもご覧くださいね🤗