みなさんは停電を経験したことがありますか?
地震が起きたり台風が来たりすると停電することがあります。
自然災害はいつ起こるかわからないので、備えが必要ですよね。
エレベーターにも災害に備えた機能があります。
今回は、安全装置の一つ「 停電管制運転装置 」について解説しましょう。
停電管制運転装置とは?
「 停電管制運転装置 」とは 停電が起こった際に、予備バッテリーでエレベーターを最寄り階まで自動で動かす機能 です。
エレベーターは電気で動いているので、停電が起こるとエレベーターは急停止してしまいます。
エレベーター利用中に運悪く停電が起こったら、エレベーター内に閉じ込められてしまうということです。
ですが、この「 停電管制運転装置 」があれば、最寄り階で扉を開けてくれるので閉じ込められ続けることがないのです!
停電管制運転装置の義務化
2005年7月、千葉県北西部地震によってエレベーター閉じ込め事故が多数発生しました。
これを受けて2009年9月の建築基準法施行令の改正により、それ以降製造されたエレベーターにはすべて「 停電管制運転装置 」が搭載されるようになりました。
停電管制運転の実演
エレベーター内
停電が起こるとエレベーターは急停止します。
このように、ガタンっと強い衝撃で止まります。
停電したのち暫くすると、エレベーターは管制運転に切り替わり、アナウンスが流れます。
最寄り階まで自動運転を行い、脱出することが可能です。
実際に停電するとエレベーター内はこれぐらい真っ暗になりますが、すぐに停電灯がつきます。
機械室
機械室にある制御盤です。
電源を切ります。しばらくするとバッテリーから電気が供給され、制御盤に電源が入ります。
制御盤が指示を出し、エレベーターを最寄り階まで動かします。
これがバッテリーです。ここから電気を供給します。
ちなみにバッテリーは、いつでも動かせるように定期的に交換する必要があります。
以上、停電管制運転の解説でした。
建築基準法施行令改正前に設置されたエレベーターには義務付けられていないので、「 停電管制運転装置 」が付いていないことがあります。
しばらく経っても復旧しないようであれば、エレベーター内のステッカーに書いてあるエレベーター保守業者の番号に電話し、助けを呼びましょう。