皆さんは中国で実際に起こった 薄い板が扉に挟まったままエレベーターが動いてしまった事故 をご存知でしょうか。
エレベーター内監視カメラの録画映像がYoutubeで上がっていますが、とても衝撃的な映像です。
今回は、なぜこのような事故が起こってしまったのか解説していきましょう。
事故の原因
事故の原因は 薄い板をエレベーターの扉に立てかけて置いた ことです。
エレベーターの中に運び入れる予定だったのか、たまたま立てかけて置いた場所がエレベーターの扉だったのかは定かではありませんが、時間が経って扉が自動で閉まってしまいました。
立てかけて置いた板が 扉に挟まり、その状態で エレベーターが下の階へ 動いてしまいました。
こうして 板が天井に突き刺さってしまった のです。
事故の検証
では実際にエレベーターを使って検証してみましょう。
実際の事故のように板が天井に突き刺さっては危険なので、柔らかい素材の板を使って検証します。
柔らかい素材のため立てかけることができないので、手で持ちながらエレベーターの扉を閉めていきます。
板の厚さは 3ミリ程度 です。
通常、物や人が挟まるとセーフティーシューにあたりスイッチが入って 扉が反転します が、この板のように 薄い物 が挟まってもセーフティーシューのスイッチが入らず、扉が反転しません。
この状態で エレベーターのカゴを下の階に降ろしてみましょう。
挟まった板は、上へ上がっていき 天井にぶつかりました。中国の事故映像と同じ様になりましたね。
今度はエレベーターの外から見てみましょう。
エレベーターのカゴは下の階へ行ってしまうので、挟まった板は下へ引っ張られて いきました。今回は柔らかい板を使ったのでくしゃくしゃになってしまいました。
乗り場扉を開けた状態で確認してみましょう。
板がエレベーターのカゴに引っ張られ、目的階にたどり着く前に急停止 してしまいました。
ちなみにエレベーターを上昇させると、このように板が上がっていくのがわかります。
最後に
最新のエレベーターにはセーフティーシューに加え、物や人を感知するセンサーが設置されています。
より安心安全な設計になっていますが、だからといってエレベーターの扉に何かを立てかけたり紐などを垂らしたまま乗り込むのは、非常に危険な行為であることに変わりありません。
エレベーターで事故を起こさないために、正しい利用を心がけましょう。