エレベーターは30,000~70,000もの部品から構成されています。
その部品の一つに オイルシール と呼ばれるものがあります。
エレベーターには油圧式にしかない特別な部品です✨
今回は、 オイルシール について解説していきましょう。
油圧式エレベーターとは?
まず、油圧式エレベーターについて簡単にご説明します。
油圧式エレベーターはその名の通り、油の圧力でエレベーターを動かします。
機械室には油がたっぷり入ったオイルタンクがあります。
エレベーターが上昇する時は、オイルタンク内の油がエレベーター塔内にある円筒(※以下「シリンダー」という)に送り込まれます。
流れ込んだ油はシリンダー内のピストン棒(※以下「プランジャー」という)に圧力をかけ押し上げます。すると、その動きに合わせてエレベーターも上昇するというしくみです。
オイルシールって?
シリンダー内のプランジャーに圧力をかけるので、シリンダーとプランジャーの隙間から油が漏れだす可能性があります。
そこでその油漏れを防ぐのが、 オイルシール 。
オイル(油)をシール(密封)する機械部品です。
ドイツでその原型が作られ、現在では油圧式エレベーターだけでなく、様々な機械の中に組み込まれています。
特に機械の回転軸の軸受け部を密着し、潤滑油をはじめとする各種の流体(水や薬液)の外部への漏れや外部のダストなどの侵入を防ぎます。
シリンダーとプランジャーの隙間にこのオイルシールを付けると、油の漏れを防ぐことができるのです。
オイルシールの劣化
オイルシールは一度付ければ永遠に使えるものではありません。使い続けていれば劣化していきます。油の漏れを防ぐという機能が低下し、油が漏れ出してしまうのです😣💦
油が漏れだすとその分圧力が抜けていきます。
そうすると、エレベータから異音がしたり圧力不足によって着床時に段差ができてしまうのです。
オイルシールの交換
オイルシールはある程度の年数が経つと取り換えをおこないます🧑🔧
エレベーターを上昇させ、下降しないように固定した状態で圧力を抜いていきます。
このエレベーターは間接式といって、シーブを介してエレベーターを動かしているので、シーブを取り外す必要があります。
シリンダーからオイルシールが付いているメタル部を取り外します。
オイルシールを取り外します。
新しいオイルシールをメタル部に取り付け、元に戻していきます。
いかがだったでしょうか。
この小さな部品がエレベーターの乗り心地を変えているなんて驚きですよね😧
オイルシールは油圧エレベーターにとって大事な部品だということが分かっていただけたのではないでしょうか。
次回の部品紹介もお楽しみに♪