2020年11月26日、中国でエレベーターの事故がありました。
酔っぱらった成人男性2人組がエレベーターを利用しようとエレベーターに近づき、バランスを崩し扉にぶつかって塔内へ落ちてしまったのです。
2人は軽い怪我で済んだそうですが、当たりどころが悪かったら、もっと高い階から落ちていたらと考えると、非常に恐ろしい事故です。
なぜこのような事故が起こってしまったのでしょうか。解説していきましょう。
【衝撃】エレベーターの扉が壊れ転落! 中国で起こった転落事故を解説
乗り場扉の仕組み
扉の上部にはレールが敷いてあります。
エレベーターの扉に取り付けた「ハンガーローラー」と呼ばれるローラーがそのレール上を走ることでエレベーターの扉がスライドされます。
レールの下側には「エキセンローラー」が添えられ、レールの上下をローラーで挟み込むことによって扉がレールから外れないようになっています。
扉の下側には「ドアシュー」という扉が敷居から外れないように補助する部品が付いています。
事故解説
先ほど紹介した「ドアシュー」を取り外してみましょう。
するとドアが宙ぶらりんになり、扉を押すと大きく動いてしまいました。
恐らく中国で起きた事故も、このようにしてできた隙間に落ちてしまったのではないでしょうか。
この隙間に落ちてしまったらどこへ行くのかというと、ピットと呼ばれるエレベーター塔内の地下に設けた空間に落下するか、エレベーターのカゴ上へ落ちてしまうのです。
最後に
「ドアシュー」は通常、それほど簡単に外れるようなものではありません。
ですが、扉に大きな衝撃が与えられると外れてしまう可能性も十分に考えられます。
エレベーターを利用する時は、ふざけて扉に体当たりしたり、物をぶつけないように気をつけましょうね。